ストーリー– category –
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認知の風 その3 1年間の状態
発症してから1年間はそれほど大きな変化はなかったようには思います。その2に書いたようにもの忘れや性格の変化はあるものの、歩いて5分ほどのところのスーパーに自分で買い物に行き、お惣菜ばかりであまり料理はしなくなっていきましたが、自分でご... -
認知の風 その2 最初の問題
認知症の診断には驚いたものの、もの忘れがあるくらいで普通に生活はできていたので、母はそのまま実家で一人暮らしをしていました。ホームに入っていた父のところまで電車で4駅15分ほどを毎日一人で通い、たまに私が実家に帰ることも、その日付の認識... -
認知の風 その1 アルツハイマー型認知症との診断
「脳のこの海馬といわれる部分に少し隙間があるのがわかりますか? 典型的なアルツハイマー型認知症です。」 2018年10月。母のもの忘れが気になって受診した神経内科の先生にこう告げられた。想像はしていたけど、いざはっきり言われると複雑な心境だ... -
認知の風 まえがき
母がアルツハイマー型認知症と診断されたのが2018年のこと。当時77歳。脳のCTで海馬の部分に委縮がみられるとのことで典型的なアルツハイマーとの診断でした。 2024年になり先日母が83歳の誕生日を迎えました。認知症を発症して6年ですが、かなり病気... -
第12話 最終話 子供が好き!
コツコツと私は人工受精を繰り返していた。2回流産した私に功ちゃんはいう「別に子供いなくてもいいよ。」うれしかった。でも功ちゃん自身も疲れてきている様子も感じた。まだいけると可能性を感じていたのもあるけど、あきらめもつかないし、病院に通... -
第11話 2度目の妊娠
体外受精で卵がとれなくなってしまっている状況と、体外受精時のホルモン剤の投与が体に負担になってしまっていることを考えて、体外受精はあきらめ、人工受精のみで不妊治療を続けることにした。正直あきらめどきだったのかもしれないけど、あきらめは... -
第10話 初めての妊娠
「妊娠してますね。」それは思いもよらない出来事だった。 体外受精で卵が2つとれて、1つを戻して1つを凍結保存していた。1つ目は受精はしたものの、残念ながら着床せずでうまくいかなかったけど、「もう一つ凍結している卵がありますから、次回の... -
第9話 よもぎ蒸し
不妊治療がうまくいかず、八方塞がりだった。 そんな頃、オイルマッサージのサービス券をもらうことがあった。こういうのは初回の安いサービスだけ受けて、あとは行かないというのも失礼だろからどうしようかと思ったが、まあ気楽な気持ちで行ってみる... -
第8話 病院は変えても同じ?
違う病院にきて、やっと診察の順番がきた。 「体外受精もやりましたがなかなかうまくいかなくて。」 「そういう方多いですよ。そういって皆さんうちにいらっしゃる。うちでは受精卵を2個戻したり、より妊娠確率をあげる治療をします。大学病院ではそう... -
第7話 病院の待ち時間
セカンドオピニオンというか、違う病院を色々と調べてみた。体外受精までやってもどうにもうまくいかず、今の大学病院に問題があるとは思わなかったけれど、病院を変えることで何かわかることがあるかもしれないといわゆる「藁をもすがる思い」だった。 ... -
第6話 体外受精
人工受精でうまくいかなかった私は、とうとう最後の砦ともなる体外受精を行うこととなった。人工受精とは金額も桁が一つ違う。人工受精が1回2万円弱なのに対して体外受精は1回20万円弱。金額もさることながら、卵巣に針を刺して卵子を取り出す、針を...