認知の風 その25 介護ホームの種類

 介護付きのホームにはいくつか種類があります。主には次の5つかと思いますので私なりの言葉でのご紹介です。
 1)サービス付き高齢者住宅(サ高住)
 2)介護付き有料老人ホーム
 3)介護老人保健施設(老健)
 4)グループホーム
 5)特別養護老人ホーム(特養)

 1)サービス付き高齢者住宅(サ高住)
 普通の賃貸住宅です。自分で自由に生活ができ、お風呂もお部屋にあるので自分で入ります。同じ建物内に3食食べられる食堂があって、常にヘルパーさんが何名かはいてくださるというものです。
 基本的な生活は自分1人でできるけれど、食事を作るのが面倒といった元気な方に向いていると思います。
 ホームが併設されているところもあったりして、元気なうちから入っておけば重くなったらホームに移動可能ですが、私が見たサ高住では、かなり重度で歩けず食事も一人でとれない方もいたりはしました。
 ただ基本的にはヘルパーさんは自分で手配することにはなります。ヘルパーさんが同じ建物の中にはいるわけで、5分10分の短時間で1日に何回かサポートしてもらえる環境ではありますが、特に夜間はヘルパーさんも少なくなるため、手厚い介護はかなり難しいと思います。うちの母のように、実際に1回10分でも1日5回介助にきてくださいというと人がいませんと断られることにはなります。

 2)介護付き有料老人ホーム
 いわゆる老人ホームですかね。生活の全てをホーム内のカリキュラムに従って過ごす施設です。朝起きる時間、食事の時間、お風呂、運動、レクレーションと、やること全てが決められていて、そのホームが決めた時間に従って生活するという場所です。
 うちの父が入っていましたが、ここは正直施設長さんの人柄によるところが大きいと思います。かなり良し悪しがわかれるので、良いホームを選ぶことが大切です。私が思う良い施設のポイントは ①レクレーションが多い ②ヘルパーさんの見回りが1日に5回以上で夜中も1回以上ある ③入居されている他の方の表情が明るい この3つかなと思います。①のレクレーションはそれだけ施設の方が頑張っているということです。イベントが何もないという施設はやめた方がいいと思います。②も同じ。うちの父の施設では1日に7-8回は食事の誘導とかお部屋に様子を見に来てくださっていました。③も大切だと思います。まわりがいやいや過ごされている方ばかりのところで楽しく暮らせるとは思えません。うちの父がいたホームの施設長さんは本当に良い方で、ホームを出て入院してからも、何回かお見舞いにも来てくださいました。施設長さんを迎える父の明るい表情が全てを物語っていたなあと思います。

 3)介護老人保健施設(老健)
 3~6ヶ月程度の期間限定で預かってくれる介護付きホームです。元気になって自宅介護に戻ってもらうことを目的にしていると聞きます。ただ実際は全員が短期間で入れ替わるというのは難しい話でもあって、6年いましたとかそういった話も聞きます。問題行動があるとかでなければ、こちらも長くいることも可能なようです。一般的な介護付きホームよりは介護が手厚くて良い印象です。

 4)グループホーム
 認知症専門のホームで、9人1グループで共同生活をする、いわばシェアハウスのようなところ。ここの存在を最近知りました。母を見ていると認知症の方同志だと、同じ話でも長く楽しく盛り上がることができたりします。認知機能が向上するケースもあるようです。ただヘルパーさんは特に夜間はこの9人に対して1人だったりもするようで、自分のことはある程度自分でできる元気な方に向いている印象ではあります。うちの母も入ってもらうとしたらこのグループホームかと検討を始めようかと思ってはいるところです。地域密着型なので、住民票のある市区町村内のグループホームしか入ることができないという制限はあります。ここに入るのであれば、月曜から金曜をグループホームで過ごして、週末はうちに帰ってきてもらうというのも方法かと思っています。

 5)特別養護老人ホーム(特養)
 要介護者3人かな?に対してヘルパーさんが1人担当すると決められていて手厚い介護が受けられる上に、ある程度介護保険がきくため安く入ることもできる、いわば老人ホームの最高峰というイメージです。それだけに希望者も多くなるため、何年か前に要介護3以上の重度の方しか入れなくなりました。要介護認定も2から3に上がるにはかなり高いハードルがあるようです。
 今、ここ特養のショートステイに行かせていただいているわけですが、これは将来ここに入りやすくするための1つのステップという意味合いもあります。グループホームでうまくいけばそこで生涯を過ごしてもらうでも問題はないのですが、選択肢は多いに越したことはありません。特養ではデイサービスも行ってて、デイサービスの方がショートステイよりハードルは低いようなので、将来特養を検討されたい方はデイサービスを早めに利用して道を作っておくのも方法の一つかと思います。

 結論といいますか、認知症の型はまずはグループホーム、ひどくなってきたら特養がベストかと思います。歩くことが不自由とか、動きの問題だけであれば良い介護付きホームで問題ないとは思うのですが、こと認知症となると病気を進行させないためにもグループホームが最適だと思います。
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