認知症介護の計画をどう立てるかのお話をしようかと思ったのですが、その前に必要と思われるショートステイの経験をお話したいと思います。
母が認知症を発症して7年、東京で介護を始めて5年目になりました。認知症は緩やかに進行しており、着替えも難しくなってきました。パジャマと服の区別がつかず、朝パジャマを脱いでもまたそのパジャマを着ようとします。夜寝る時にパジャマを着るということも理解ができていないようです。わからないのは仕方がないと思っていても、たたんで準備しておいた服を夜中のうちにぐちゃぐちゃにされて、朝何を着ていいかわからず、戸棚からシャツを何枚も出してベッドの上にひろげられている状況を目の当たりにすると、「服、準備してあるでしょ! どうして何枚もシャツを出すの!」と怒鳴りつけてしまいます。私が怒鳴りつけるから病気が進行するのかとも思ってしまいますが、そろそろ限界かと思うこともしばしばです。
そんな折、うちに来てくださっている家事代行サービスの方がショートステイをしてみたら?と勧めてくださいました。母と過ごしていると全く笑えない、功ちゃんと2人で旅行にも行きたいのにと私がグチっていたためです。早速ケアマネさんにお願いして申し込んでみたところ、年末年始に特別養護老人ホームのショートステイに行けることになりました。まずは2泊3日くらいからと思っていたのですが、年末年始で送迎ができない関係で最初は7泊8日と言われたんですね。たださすがに最初から7泊は長いかと、私が車で送迎するということで4泊5日でお願いすることになりました。
その結果。なんだかうまくいったんです。初日は夜中12時頃まで眠れなかったそうで、翌日面会にいったところとてもボーっとしていて、行くときは「どこへ行くの!?」と散々怒鳴っていた母が、ほとんどしゃべらない状態です。たった1晩で認知症が進行したのかと、さすがに焦りました。そのまま散歩に連れ出して、天気いいねとかいっていると鼻歌を歌いだしたりと少し戻ってきた感じですが、ホームに戻るときも素直だし、まずいなあという感じではありました。
それが4泊5日終わって帰ってきてみると、ずいぶん明るくてハキハキ話しています。職員の方に聞いてみると「適応能力がありますね。ロビーで他のショートの方とよくお話もされていて、今も皆さん全員と握手して帰ってきたんですよ。」と。同じ認知症の方がショートに来てもいらっしゃるので、同じ話の繰り返しで盛り上がったんだそうです。
これは非常に有難い。逆にショートステイがいい刺激で楽しみになってくれると助かります。家事代行サービスの方が抜けそうな曜日に月2ー3回ペースでショートステイを入れて、これからもつないでいく予定です。
ショートステイのいいところ、気になるところ等、詳しい情報をもっと書きたいと思いますので、次回連続でもう1度ショートステイのお話をしたいと思います。
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